当院ではこの度、最新型のMRI装置フィリップス社製(Ingenia 1.5T Evolution)を導入しました。
最新装置の機能を活かして全身MRI撮影※1ができるようになりました。
※1【正式名称DWIBS:Diffusion-weighted Whole body Imaging with Background Suppression(背景抑制広範囲拡散強調画像)】
検査時間:約40分程度で、撮影範囲:頚部~骨盤部までとなります。
2021/8/1より川島病院は、旧川島透析クリニックの隣地に新病院として移転しました。川島会の各サテライトクリニックでは、血液透析患者さんの処方はすでに院外処方となっており、今回、川島病院の血液透析患者さんの処方が院外処方となり、川島ホスピタルグループとして統一された形になります。
川島病院では薬薬連携を具体的に進めるきっかけとして、「院外処方せんにおける疑義照会簡素化プロトコール」を作成し、近隣の院外薬局に向けた説明会を実施し、プロトコールの運用(2021/8/2)を開始しました。プロトコールでは、事前に形式的な疑義や添付文書からの逸脱などについては、川島病院薬剤部と院外薬局との間で、対応可能なものを明確化し、処方医への確認により処方変更が生じた際は院内電子カルテへの修正なども実施しています。
近隣の院外薬局と薬薬連携をより一層深めていくために、「薬薬連携セミナー(2021/9/16)」を開催しました。川島病院薬剤部の北條先生から「院外処方せんにおける疑義照会簡素化プロトコール運用開始について」の演題名で、プロトコール運用開始における目的や内容についての説明がありました。プロトコールに同意が得られた院外薬局には、後日同意の契約をして進めていく予定です。このセミナーでは、院外薬局薬剤師19名の先生方が参加され、プロトコールの説明後には、院外薬局の先生から剤型変更についての質問やパップ剤の日数設定についての質問があり、プロトコール内容への関心の高さを感じました。
川島病院ではプロトコールの運用をはじめたばかりなので、わからないことだらけなこともあり、これらの取り組みで成果をあげられている広島市立病院 本部事務局 契約課 専門員の関浩一先生に「これからの薬薬連携―患者の情報共有の充実を目指して―」の講演をして頂きました。開先生の講演では、疑義照会、患者情報開示の申請、薬の相談、トレーシングレポートが院外薬局側から病院薬剤部に向けられたもので、フォローアップ依頼書が病院薬剤部から院外薬局側へ向けられたものとの説明でした。
【薬の相談】
医師の治療方針や処方意図、最新の薬物治療など薬物治療に関する疑問を病院薬剤部に電話などで質問し、病院薬剤部が回答する活動でした。
【フォローアップ依頼書】
薬物療法のフォローアップは、外来診察後や退院後も切れ目なく継続しなければいけませんが、病院薬剤師は患者さんが帰宅した後の状況は殆どわかりません。患者さんへの薬物療法が有効か、副作用で困っていないか、服薬はできているかといった概念を院外薬局薬剤師に託し、さらに、治療経過をトレーシングレポートで情報共有し、より良く患者さんをフォローする上では、病院薬剤部と院外薬局間のコミュニケーションにつながることから、フォローアップ依頼書を導入したとの説明でした。こういった取り組みを通して、病院薬剤部と院外薬局で多岐にわたる情報共有を進めて、患者さんから信頼される薬剤師を目指していきたいと感じました。
【院外処方せんにおける疑義照会簡素化プロトコールの説明会について】
2021/7/30(金)川島透析クリニック 会議室 12:00~12:30
2021/8/2 (月)川島病院にて「院外処方せんにおける疑義照会簡素化プロトコール」運用開始
2021/9/16(木)あわぎんホール4階 会議室2 19:00~20:00 「薬薬連携セミナー」
当院ではこの度、最新型のCT装置を導入しました。フィリップス社製2層検出器搭載256スライスCT「Spectral CT 7500」国内初の装置導入となります。搬入の際には、CT装置がクレーンでCT室3階まで運び込まれる様子は圧巻でした。画像は9/12(日)の搬入の光景となります。
国内初の理由は、2層検出器を搭載した装置は従来からありましたが、検出器が256列と長い範囲の撮影が一度に出来ることが可能になったことです。このCT装置の特徴ですが、従来CT装置のような画像だけではなく、2層検出器のメリットである、診断をより明確にするコントラスト強調画像を出力することができ、CT用造影剤を使った検査においては、様々なコントラストの画像を活用することで、悪性腫瘍の早期発見の向上、物質の弁別も出来るようになっています。また、使用するCT用造影剤量をかなり減らした検査を行うことが可能となりました。さらに、撮影スピードが速いことと検出器が多いため、一度の息止めで撮影できる範囲が増えたことより、検査時間が短縮され楽に検査が受けられます。以前のCTより精度が向上したシステムで、近年注目されている医療被ばくも最低限まで低減して、最良の画像を提供することが実現されております。
放射線室スタッフ一同、新しいCT装置を使いこなして、より一層、最良の検査が出来るよう努力していきます。