令和元年11月15日(金)~17日(日)に、熊本城ホールで、熊本大学大学院 生命科学研究部・薬学部 臨床薬理学分野 教授の平田 純生先生が大会長として開催されました。
熊本城ホールは、新しくできた施設で、今回の熊本大会が学術大会としては初めての使用でした。
志内は、ランチョンセミナーで「透析患者の処方適正化に向けた薬剤師の役割」講演をしました。
近年、ポリファーマシーが社会的に注目を集め、問題視されています。ポリファーマシーは単に服用する薬剤数が多いことではなく、それに関連して薬物有害事象のリスク増加、服薬過誤、服薬アドヒアランス低下等の問題につながる状態であると定義されています。高齢者では、代謝の低下や処方薬の増加による薬物有害事象のリスクが高まるため注意が必要で、こうした特徴はCKD患者にもあてはまります。こういった問題点に関して、薬物療法の適正化に向けた薬剤師が果たすべき役割が重要であると講演しました。
編集委員会セミナーでは、セミナーの座長と演者として「日本腎臓病薬物療法学会の学会誌に出してみよう!~論文の書き方、まとめ方~」の講演をしました。その後、3名の演者による「研究デザインと進め方~研究の筋書き~」、「研究を論文にする~論文執筆のお作法を身に付けよう~」、「査読者の見方~査読者を味方に~」の講演がありました。学会発表まではいきますが、なかなか論文執筆までたどり着かないこともあり、会場は大盛況でした。
川島病院薬剤部からは一般演題で、村上先生が「維持血液透析患者にシナカルセトからエボカルセトへの切り替え後1年間投与した場合の有用性の検討」を発表し、楠藤先生が「血液浄化療法患者におけるLDL-C低下療法にPCSK9阻害薬が有効であった2症例」を発表しました。また、当学会の懇親会と閉会式で、次回2020年の徳島大会の開催概要説明をしました。
学会名:第14回日本腎臓病薬物療法学会学術集会・総会 2020
テーマ:蛋白尿から腎移植まで~チーム医療としての薬剤師の役割を考える~
会 期:2020年11月28日(土)、29日(日)
会 場:あわぎんホール(徳島県徳島市藍場町2丁目14番地)
大会長:志内 敏郎